すずめは今、子育ての時期のようだ。
お母さんすずめが、やっと飛べるようになったひなを何匹か連れてパンをもらいにやってくる。
パンくずを投げると、母鳥はそれを小さくちぎったり潰したりする。
その間、ひなたちは口を開けて鳴きまくっている。
母鳥がひなの口にパンを突っ込む。
するとひなは鳴き止む。
しかし、もらえなかったひなは母鳥にタックルする。
もらえたひなもすぐまた鳴きまくる。
母鳥がパンを突っ込む。
鳴き止む。
タックルする。
鳴きまくる。
その繰り返しだ。
子育てが大変なのは、どの世界でも同じようだ。
ひなは、僕にはパンくずを求めない。
パンくずを投げてやっても、食べ物なのかわからない様子で、ぼやっと突っ立っている。
母鳥からしか餌をもらわないようだ。
そうやって食べられるものを学んでいるらしい。
いくら僕が「これは食べ物だよ」と言ってもひなには通じないが、母鳥が教えることで、ひなはパンが食べ物だということを理解する。
ひなと母鳥と人間の関係は、人間とイエス様と神様の関係に似ている。