会社や実家では昭和のことを知る機会が多い。
最近ちょうど、昭和の戦争がどれほど無茶だったかを学んだ。
明治時代、維新に成功して海外の驚異をはね除けた日本は、いち早く近代化した。
その後「眠れる獅子」と呼ばれた大国、清との戦争に勝ち、世界最強といわれたロシア帝国のバルチック艦隊をことごとく沈めるという奇跡を起こした。
第一次世界大戦でも戦勝5か国に連なり、国際連盟の常任理事国にもなり、かつての極東の農業国は、立派に先進国の仲間入りを果たした。
そこまでは良かったが、いつからか「このままいけるじゃん」と思い込むようになり、欲を出した。
中国に駐屯していた関東軍は、満州の権益を広げるため、独断で張作霖を爆殺した。
続いて自分で敷いた鉄道を自分で爆破して中国人のせいにした。
乗りに乗って日中戦争をはじめ、どんどん戦線を広げた。
北はモンゴルの国境まで手を出し、ソビエトと交戦した。
が、そこで思わぬ敗戦を喫した。
戦争は長期化し、国際世論は中国に同情的になった。
事態を早期に収拾させるためにドイツと手を組んだのが裏目に出た。
ナチス・ドイツがポーランドに進駐したため、日本は否応なしに世界大戦の渦に巻き込まれ、敗戦への道を突き進んでいった。
日清、日露戦争では国力の劣っていた日本が勝利した。
太平洋戦争もそうなるはずだった。
しかし大敗北したのは、戦争のきっかけが欲のためだったからだろう。

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