両親にイタリア旅行の自慢話を聞かされた。
ベネチアの自慢話や「ローマの休日」撮影現場の自慢話、ジェラートの自慢話などが夜更けまで続いた。
しかし意外に教会の自慢話が多かった。
サン・ピエトロ大聖堂やミケランジェロの彫刻、絵画、ドゥオモのステンドグラスに描かれた聖書の各場面などに両親は大感動したらしく、ノアがどうだのイエスがどうだのと鼻高々だった。
やっぱ日本人は見えるものに弱いらしい。
話は飛ぶけど昔、侍を誇りとしていた日本人は、黒船を見たとたんに刀を捨てて西洋化してしまった。
もうすぐ公開される映画「インセプション」のテーマでもあるが、見える世界は見えない世界から生まれる。
見えない世界に関心をもたなければならない。