喫茶店で有線が流れていた。
キャッツの「メモリー」。
「キャッツ」は猫好きなMLウェバーが描いたミュージカルだ。
様々な個性の猫が、新しい命を与えられる「ジェリクルキャッツ」になるために次々と自己主張する様子が華やか。
一匹、華やかでない猫、元娼婦のおばさん「グリザベラ」が登場する。
劇中では、ボロ服をまとってのそっと登場し、みんなから敬遠されるだけ。
物語の終盤に、この娼婦猫が感極まって愛を告白するのが「メモリー」で、それに感動した長老猫が、彼女こそジェリクルキャッツだと言い、みんな認める。
そんな話。悟り深い。